■大聖寺大秘殿(愛知県)その1
2018年 11月 17日
みなさん御存知かどうか知りませんが、愛知県の蒲郡は、マニアの間では“珍スポ多発地帯”として知る人ぞ知る存在でした。なんでそんなに珍スポが発生しちゃったのかというと、温泉が出た上に竹島などの景勝地があったため、昭和の時代に一大歓楽温泉地として賑わったからなんですね。
当時の温泉旅行というのは、団体でハメを外して騒ぐあまり上品とは言い難いスタイルが主流で、今回紹介する『大聖寺大秘殿(だいしょうじ だいひでん)』も、そんな昭和の観光客をターゲットに誕生したお色気過剰な観光寺院でした。ストイックな宗教施設をイメージして訪れた人は、クリビツテンギョーしたことでしょう。
そうして歓楽温泉地として発展した蒲郡ですが、その後旅行スタイルの変化によって客が激減。多くのホテルや旅館が廃業し、それに伴って歓楽街も寂れて、街のほとんどが廃墟という状態となってしまいました(……すみません。ちょっと大袈裟に言いました)。
当然、そういった客を当てにしていた蒲郡珍スポ軍団も閑古鳥が鳴くようになり、2010年には『蒲郡ファンタジー館』が休館(その後、別資本により『竹島ファンタジー館』として復活しましたが……)。そして『大聖寺大秘殿』も、2014年9月には営業を終了してしまいました。
ということで、今回もまたガイドとしては役に立たない情報となってしまいましたが、『大聖寺大秘殿』という施設が一体どんなところだったのかを記録として残すため、まだ営業中だった頃の写真をここに公開していきたいと思います。
クルマを駐車して石段を上ります。
展望台の先端から下を覗いてみるとロープウェイのプラットホームが残っていました。ちなみにこの「蒲郡三谷温泉ロープウェイ」の開業は1958年(昭和33年)。開業時は「蒲郡弘法山観光ロープウェイ」という名前だったようです。1970年(昭和45年)に名鉄に譲渡されたものの、1975年(昭和50年)には廃止されてしまいます。『大聖寺大秘殿』がオープンしたのはそれから5年後の1980年(昭和55年)だったようです。
【つづく】
by kuze007
| 2018-11-17 00:01
| 珍スポット
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