■MクデンM鐵ホテル(静岡県)その1

f0395158_01585629.jpg
今回は、伊豆方面へ遊びに行ってその前を通るたび、いつも気になっていた謎のホテルを紹介したいと思います。
そのホテルの名前は『MクデンM鐵ホテル』といい、一度泊まって正体を確かめてやろうと考えていたのですが、新々宗教や自己啓発セミナー系のスメルを感じる外観だったため二の足を踏んでいるうちに、いつのまにやら営業を終了。気がつくと建物のまわりは草ボーボーの状態に……。

調べてみるとこのホテル、マインドコントロールを企む集団による宿泊研修施設などではなくて、経営者が満州から引き揚げてきた人物だったため、ちょっと満州テイストが濃くなってしまっただけの普通のホテル(まあ、満州テイストが濃いという時点ですでに普通ではありませんが……)だったようです。ちなみに宿泊客も多くが満州引揚者だったという話で、“満州引揚者による満州引揚者のためのホテル”という感じだったのかもしれません。
営業中は、支配人のS氏とその奥さんの2人で切り盛りしていたらしいのですが、残念ながら2010年にS氏が亡くなるとそのまま休業。再開されることもなく、現在に至るというわけです。

宿泊したいという希望は叶わなくなってしまったので(復活する可能性はゼロに近いでしょう)、せめて外観だけでも記録しておこうと、2013年のゴールデンウィークが終わってすぐ、現地を訪れたのでした。

f0395158_01590013.jpg
このホテル、クルマの流れの速いクネクネ曲がった国道沿いに突然現れるので、油断していると行き過ぎてしまって、Uターンに苦労するハメになります(こんなことを書いているということは、みなさんのご想像通り、私も一度通り過ぎてUターンできず、はるか先まで連れていかれてしまったということですね)。

ご覧の通り、入口には「奉天忠霊塔」と書かれた塔が建っており、左の崖には観音さまの絵が描かれているのが見えます。

f0395158_01590391.jpg
この入口の塔は昔、奉天(今の瀋陽)に実際あった日露戦争での戦死者を祀るための忠霊塔を1/2の縮尺で復元したものだそうで、高さは26mもあるとか。

f0395158_01590507.jpg
そのまま日露戦争の戦死者を慰霊しているのか、あるいは満州で亡くなった人たちの慰霊塔へと意味がシフトしているのか定かではありませんが、塔の内部には満州にあった渾河という川の土が納められているようです。

f0395158_01590819.jpg
駐車場裏の崖には、何かいろいろ大きく書かれています。このへんが怪しい宗教感を醸し出していたわけですが……。

f0395158_01591129.jpg
恐らく支配人だったS氏が書いたものでしょう。どういう基準でこれらの人物の名前を選んだのかイマイチ分かりませんね。思想的なものなのか、功績によるのか、全員に共通するテーマを考えてみたけれど思いつきません! 分かった方がいたら教えてください。

f0395158_01591305.jpg
すっかり色が褪せてしまった観音壁画。

f0395158_01591521.jpg
こちらがホテル本体の建物です。両サイドに塔がついた特徴的な外観は、かつて奉天にあったM鐵のヤマトホテルをモデルとしているようです。

【つづく】

★この記事(MクデンM鐵ホテル)の途中を飛ばして見る

名前
URL
画像認証
削除用パスワード
by kuze007 | 2018-07-10 00:01 | 廃墟 | Comments(0)

廃墟・珍スポ・カオダシ看板・コンクリート公園遊具などの訪問&見物記録


by KUZE